第10回 ジャパンカップ結果報告
今回は兵庫県高砂市において10月9日10日の2日間に渡って開催された、第10回 ジャパンカップに我が東京ブルーサンダースは初出場し、何と“初出場初優勝”の偉業を達成することができました!
大会の正式名称は『ハンディベースボール・ジャパンカップ』近畿地区中国地区の5チームに対し「東日本代表」として出場。うち3チームが11月の全日本選手権出場チームということで、真剣勝負望むところです!
…が、意気込みとは裏腹に、初戦の京都ビアーフレンズ戦は、重苦しい展開になってしまいました。ベンチの雰囲気も静か…関東大会決勝での惜敗をどこか引きずっているように感じざるを得ません。消極的な走塁も見られたことで、いつも穏やかな清水助監督も、いつになく激しいゲキを飛ばしました。そんなムードを一変させたのがこの男“リリーバー・河井”7月のドリームカップの好調そのまま、緩急を操りリズム良く投球。先発大森の後を受けた4回を3人で抑え、翌5回の攻撃で打線がリズムに乗って5点追加!試合を決めました。
そして、今シーズンの成果『One Two Three』を試す時が来ました。スリーランクのレベルアップを図るために攻守走においてチャレンジし続けた今季。その具体的目標として定めたのが、“身体障害者野球のパイオニア”神戸コスモスです。シーズン当初敢えてこの大会にエントリーしたのも、コスモスを意識してのものでした。1回表の攻撃、3番宮本が放ったヒット性の当たりがレフト前に、落ちない…神戸の洗礼、甘くない。鉄壁の守備を見せられます。しかし、こちらのエース左腕・神戸戦初登板の田中も、先頭打者“日本代表のトップ”岡原選手に対し、フルカウントから空振り三振を奪い、波に乗りました。
緊迫の展開の中、ひとり笑顔のプレーヤー“ショート・清水”セカンドランナーとの牽制駆け引きが、本当に楽しそう。相手はかつてのチームメート達、さながら紅白戦か!?そのオーラが伝わったのか、セカンド財原が頭上を襲うライナーをキャッチしてゲッツーを奪う!ベンチで迎える大森監督も円陣では「〜〜に拍手タイム♪」で盛り上げる!次第に“この緊張感、この野球が楽しい★”という声が挙がり始めます。
清水は打っても2安打と気を吐きますが、打線は相手先発の吉田選手に巧みに打ち取られ、点が取れません。終盤は毎回ピンチを迎えますが、キャプテン石垣の「関東大会でできなかったことをやり抜こう!」の声に乗って、田中が三振を奪い、特に内野陣が確実な送球でアウトを積み重ねます。7回の攻撃を終えゲームでの勝利の可能性が途絶えた裏の守備を、高い集中力で3人で打ち取ったのが本当に大きかったと思うし、チームのレベルアップを実感できました。0-0で引き分けた後の抽選ジャンケンの9人目・高橋が勝った時、『チーム結成からの歴史的瞬間』神戸コスモスからの勝利の時が訪れました。
会場の向島球場隣にある宿舎で、慰労も兼ねた祝杯を挙げ夜も更けたころ、荷物抱えた大男が登場!欠場予定の大沼が、都合をつけて急きょ東京から駆けつけました。「マジで勝っちゃったの?!楽しそうだから来ちゃったよ!」マジですよ。明日は2日分楽しんで、打って働いて貰いましょう。その翌2日目・今季最後の公式戦。決勝の相手は5月にほっと神戸フィールドで敗れた岡山桃太郎。「絶対勝とう!」の気概で挑みましたが、前日に得た大きな自信と勢いに乗り、4回表に先制点を奪ってからは長打攻勢で8得点。大沼も2日分のパワーを発揮して快打を放ちました。田中は連投の疲れも見せずに好投。ただ、田中の疲労も頭に入れつつ、最終回登板に向けて入念に肩を作る大森監督に、自分が勇気を出して伝えました。「監督、コールドで優勝です!お疲れ様でした…」「えっ!何だよぉ〜」これが優勝監督の第1声!?“痛恨の采配ミスのオチ”もありましたが、神戸コスモスを含む選手権出場3チームをすべて破っての優勝を手にしました。
今大会の優勝で、我がチームは一つの殻を破り、大きな自信を手に入れて前進を果たせたと言えるでしょう。ただ、選手権出場を逃した悔しさも改めてこみ上げてきます。すべてを糧に来季に挑みます。今シーズンのご支援ご声援、本当にありがとうございました。
記:山形重人
初 日 10/9 1回戦 ○12-1 京都ビアーフレンズ
準決勝 ○ 0-0 神戸コスモス(抽選ジャンケンで勝利)
2日目 10/10決 勝 ○ 8-1 岡山桃太郎
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